本文へスキップ

Quantum Optics Group, Dept. of Physcis, Faculty of Science and Engineering, Chuo University

研究内容research

研究内容

私たちは,分光学を駆使して光と原子の相互作用を研究しています.近年の分光学では,レーザー光と原子の相互作用を精密に制御した様々な技術が発展しており,それらを利用するとともに新たな物理現象の発見や技術革新を目指して研究に取り組んでいます.



原子集団の実空間・運動量空間分布を限界まで下げるレーザー冷却技術が目覚ましい発展を遂げ,100 nK 以下の超低温状態を実現し原子の波の性質を利用できることになりました.私たちはこの技術を駆使して,レーザー光の輻射圧による冷却と数種の冷却手法により数百nKにまで冷却したRb原子集団を生成しています.



この冷却原子を光双極子力トラップへ導入し,冷却原子と光の相互作用の研究を行っています.現在,光操作を用いた冷却原子とガラス表面との相互作用の研究, 新しい光トラップを用いた光‐冷却原子間の相互作用の研究を進めています.

現在進めている研究

レーザー冷却原子の光操作および表面相互作用の研究
ガラス表面近傍で超低温冷却原子を導入し,冷却原子-表面相互作用の研究を進めています.光双極子力トラップ(光ピンセット)を用いて保持した冷却原子を精密に空間操作し,ガラス表面との相互作用を観測しています.




レーザー光と原子の非線形相互作用の研究
光強度がある程度大きく光と原子の結合が強くなると,非線形相互作用により原子の内部状態を別の量子状態へと変化させることができます.ここでは2つの光子(近赤外光778 nm)を同時に吸収し異なる波長の発光過程(可視光420 nm)を用い,光や磁場を精密に制御して原子との非線形相互作用の研究を行っています.



ナノ空間の原子と光近接場相互作用の研究
光の波長以下のナノ領域(100 nm以下)では,通常の光では回折限界によって観測困難ですが,局在した光近接場を生成することによって観測が可能となります.ナノ空間特有の物理現象の発現と解明へ向けて,実験と数値計算の両面から研究を進めています.

中央大学理工学部物理学科 量子光学研究室(東條研究室)

〒112-8551
東京都文京区春日1-13-27